| 研究概要 |
平成13年度は12年度実績に基づき、触媒としての応用研究を重点的に行った。具体的には次の通りである。
1.溶液からの担体粒子への選択的析出
下記のような手順で、溶液から担体粒子表面に貴金属ナノ粒子(Ru,Rh,Pd,Ir,Pt)を選択析出させる手法の開発研究を行った。
(1)溶液中に前駆錯体を生成 主にpH制御によって、各貴金属(Ru,Rh,Pd,Ir,pt)酸化物あるいは水酸化物を担体粒子表面上に選択析出させるための前駆錯体を生成させた。
(2)前駆(水)酸化物の選択析出 担体(単分散チタニア粒子、ヘマタイト粒子、シリカ粒子など)をよく分散させ経時させることにより、選択的に担体粒子上に各貴金属の(水)酸化物を析出させた。
(3)貴金属ナノ粒子の調製 水素還元を施して、貴金属ナノ粒子を得た。
2.CO水素化触媒として確立
(1)水素化活性の比較と向上 調整した触媒の活性試験として、まず1-オクテンの水素化反応を行い、水素化速度を比較し、調製法の効果を明らかにした。
(2)選択性の比較と向上 多孔性担体とは違って、細孔の発達していない担体粒子を用いている長所を考慮に入れて、逐次反応の選択性制御の例として、ベンゼンの水素化によるシクロヘキセンの生成反応についても同様に行った。
(3)CO水素化反応触媒として応用 最終的に触媒の実用化を目指して、CO水素化反応を行った。
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