研究課題/領域番号 |
12650774
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
吉田 俊久 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90016395)
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研究分担者 |
岩本 一星 埼玉大学, 工学部, 教授 (90008871)
時田 澄男 埼玉大学, 工学部, 教授 (20008866)
石渡 光正 埼玉大学, 理学部, 教授 (80184571)
芦田 実 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30125166)
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キーワード | 吸着 / ゼオライト / フロンガス / NMRケミカルシフト / NMR緩和時間 / 運動相関時間 |
研究概要 |
我々はすでに、合成ゼオライト(NaY5.6)に吸着したフロンガス(フロン22、フロン23)の吸着量測定実験、及びフロン分子内の^1H-、^<19>F-NMR測定を行い、吸着量とNMRケミカルシフトの関係からフロンガスの吸着モデルを提案している。加えて、H-、F-NMR緩和時間の吸着量依存性、温度依存性の測定実験も行っている。特に温度依存性については、H-、F-NMR緩和ともに極小値が存在するかなり特徴的な実験結果が得られた。このことについては日本化学会第79春季年会(2001年3月神戸)にて報告した。その際、吸着現象と吸着挙動に関係する緩和時間の定性的な説明はできた。しかし、既存の吸着モデルを基にしたフロン分子の吸着挙動の定量的な解析(吸着分子の等方回転、等軸回転を考慮した双極子緩和)を試みたが、実験結果(数十ミリ秒オーダーの短い緩和時間)を説明することはできなかった。そこで吸着剤であるNaY5.6ゼオライトの成分測定を行った結果、ゼオライト内に常磁性金属であるFeが150ppmほど含まれていることが判った。今後の予定としてはフロン分子の吸着にともなう相関時間、ゼオライト内に含まれるFeとフロン分子の相互作用などを考慮して、H-、F-NMR緩和時間の温度、吸着量および周波数依存性などを定量的に解析し、日本化学会第81春季年会(2002年3月早稲田)で報告する予定である。
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