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2001 年度 実績報告書

不完全4f殻を含む希土類タンタル酸塩の光触媒作用と高次構造変換による高性能化

研究課題

研究課題/領域番号 12650780
研究機関宮崎大学

研究代表者

町田 正人  宮崎大学, 工学部, 助教授 (70211563)

研究分担者 大栄 薫  宮崎大学, 工学部, 助手 (00315350)
キーワード光触媒 / ランタノイド / 4f電子 / タンタル酸塩 / バンド構造 / 層状構造 / 構造変換 / イオン交換
研究概要

K_2LnTa_5O_<15>系の水の全分解に対する光触媒特性について、Ln依存性と電子構造との相関を調べた。
K_2LaTa_5O_<15>タングステンブロンズ型構造から構成される。この構造中、c面の中央部はperovskite型単位を含み、その周囲を頂点共有TaO_6八面体の五員環および三員環が囲んでいる。Laは中央部の四員環、Kは五員環に位置している。Laサイトを種々のランタノイド元素に置換したところ、Ln=Pr〜Dyの広範な組成でLa系とほぼ等しいXRDパターンが得られた。UV-visスペクトル測定によると、La系は300〜350nm付近にバンドギャップE_g=3.6eVに相当する吸収端のみを示した.GdおよびTb系を除いて4f電子を含む他の系は4f軌道の内部遷移に帰属される複数の吸収ピークを示した.吸収端位置はEu系のみが長波長側にシフトしており,これは最小のE_g(3.2eV)に相当する.他のPrを含むタンタル酸塩の多くは他のLnに比べて見掛けの光学バンドギャップが小さく、これは価電子帯上端付近にPr4fバンドが位置することで説明できる。しかし、K_2LnTa_5O_<15>系ではこのようなPr系における特異性は認められない。価電子帯領域のXPSスペクトルを測定したところ、Pr系の価電子帯の上端はLn系に比べて高い。この結果は、本系ではLn4f軌道とTa-Oバンドとの相互作用が非常に弱いことを示唆している。E_gの序列と対応して、Pr系でも比較的高い光触媒活性が認められた。Eu系で特異的に活性が低いのはEu^<2+>の生成し易さと関係があり、電子トラップ準位が多く含まれると推定される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Machida: "Photocatalytic Property and Electronic Structure of LnTaO_4(Ln-La, Ce, Pr, Nd, and Sm)"Journal of Physical Chemistry B. 105巻6号. 3289-3294 (2001)

  • [文献書誌] M.Machida: "Electronic Structure of Layered Perovskite Tantalate Photocatalysts, RbLnTa_2O_7 (Ln=La, Pr, Nd and Sm) for Overall Water Splitting"International Journal of Inorganic Materials. 3巻・6号. 540-550 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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