研究課題/領域番号 |
12650786
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清水 浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00226250)
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研究分担者 |
永久 圭介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00324806)
塩谷 捨明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50026259)
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キーワード | 代謝工学 / 生分解性ポリマー / 分解特性 / モル分率 / ランダム共重合 / ブロック共重合 / 多変数制御 |
研究概要 |
本研究では、アルコール資化性細菌Paracoccus denitrificansを用いて、完全天然型生分解ポリマーであるポリヒドロキシアルカノエートをターゲットとし、その品質、生分解特性に大きく影響を与える共重合ポリマーの共重合分率、ランダム性、ブロック性を制御できる方法を開発し、用途に応じた機能、分解性を自由に制御することを目的としている。このとき、微生物の代謝経路に注目し、代謝反応速度を基礎にして制御系を開発する。また、このように品質に関するスペックを満たしつつ最大生産する方法を開発する。さらに、実際、成形加工において重要な融解温度、ガラス転移点、などを検証し、生産されたポリマーの機能を評価することを目的としている。本年度は、ポリヒドロキシアルカノーエートの生産研究を行った。炭素源は、高価な脂肪酸ではなく、エタノール、n-ペンタノールなどのアルコールを用いた。Paracoccus denitrificansの代謝経路を解析し、代謝経路を流れる反応速度を基礎とするモデルを開発した。共重合ポリマーP(HB-co-HV)には、複数のアルコールの流加が必要となるため、培養中でこれらのアルコールを検出できるよう、複数のセンサ(テフロンチューブセンサ、アルコール脱水素酵素バイオセンサ)を培養槽に取り付ける。これらを利用して、共重合分率、ランダム性を制御できる多変数制御系を開発した。生産されたポリマーの共重合分率はガスクロマトグラフィやNMRで検出した。またランダム性は溶媒への溶解度差を利用するフラクション法により分取し、それぞれのフラクションを解析した。
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