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2000 年度 実績報告書

電解発光に基づく新規常温作動型腐敗臭センサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12650815
研究機関広島県立大学

研究代表者

江頭 直義  広島県立大学, 生物資源学部, 教授 (90094060)

キーワードガスセンサ / 電解発光 / トリス(ビピリジン)ルテニウム錯体 / トリメチルアミンガス / 腐敗 / ナフィオン
研究概要

(1)基礎的特性の検討:腐敗臭センサ開発のために電解発光特性を溶液条件下で検討した。発光種としてトリスビピリジンルテニウム(II)錯体を使用し、0.5mlで測定可能な小型センサを試作した。本センサは、腐敗臭の原因となるトリメチルアミンに非常に強く応答することが確認された。さらに、一連のアミノ酸を測定し、プロリン及びヒスチジンに対して選択性に高い応答を示すことが明らかになった。アミノ基末端にプロリン残基を有するオリゴペプチドについても良好な応答を示し、低濃度でもそれらの分析に利用できることが示唆された。
(2)腐敗臭センサの試作:作用極、対極および参照電極として白金網、白金板及び銀線、またナフィオンをベースとして有機塩とプロピレンカーボネートを少量加えて調製した高分子電解質ゲルにトリスビピリジンルテニウム(II)錯体加えたもの使用し、フロー型のセンサを試作した。トリメチルアミンガス(TMA、10ppm)を試料として装置の基本的な作動条件を検討した。直流電圧として+1.2V vs.Agを印可すると強い応答が得られたが、応答が数時間で次第に減少していくのが認められた。一方、交流電圧を印可すると長時間安定に作動するのが確認され、その最適電位印加はE1=+1.2V、E2=+0.2V、0.1Hzであった。交流電解による安定性の向上は、直流電解と比べて電極における熱発生量が少なく電解質に加えている溶媒の飛散が抑えられたことによると推測される。基本的測定条件が確立したので、今後、腐敗に伴い発生するTMA以外の物質についても測定し、選択性の検討を行なう。続いて、種々の食品、特に魚を対象として腐敗の進行にセンサの応答を調べて行く予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 江頭直義: "ルテニウムビピリジン錯体の電解発光に基づく小型セルの試作とペプチド測定への応用"分析化学. 49・12. 1029-1031 (2000)

  • [文献書誌] Chang-Zhi Zhao: "Electrochemiluminescence Sensor Having a Pt Electrode Coated Doubly with Ru (bpy)_3^<2+>-Modified Chitosan ……"Chemical Journal of Chinese University. 20. 171-174 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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