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2001 年度 実績報告書

ジニトロンモノマーを用いた新規複素環ポリマーおよびポリマーラジカルの合成と応用

研究課題

研究課題/領域番号 12650860
研究機関山形大学

研究代表者

佐藤 力哉  山形大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30187257)

キーワードジニトロン / 生物分解性ポリマー / リビングラジカル重合 / 精密重合 / 複素環ポリマー / ポリマーラジカル / アミノキシラジカル / 環化付加
研究概要

昨年度の実験結果より、ジニトロンモノマーとビスマレイミドとの環化付加重合により、高分子化合物の合成が可能であることがわかったので、本年度は生物分解性を重視し、生物分解性が報告されているバニル酸構造を有するジニトロンモノマーの合成を検討した。その結果、ニトロベンゼン、バニルアルデヒド、及びコハク酸ジクロリドを用いることで収率36%で目的とするジニトロンモノマーが得られた。ここで得られたジニトロンモノマーを用い,求ジエン体としてビスマレイミドとの環化付加重合を溶媒にジメチルホルムアミドを用いて重合温度100℃で行ったところ,数平均分子量約2万程度の複素環構造を有する新規な高分子化合物が得られることがわかった。そこでここで得られた高分子化合物の熱特性を調べたところ10%重量減少温度が約250℃と、ある程度の耐熱性を有していた。そこでこの高分子化合物の生物分解性を調べるため,製膜し各種酵素による分解反応を現在検討中である。一方、ニトロンへのラジカル付加による安定アミノキシラジカル生成反応を利用したポリマーラジカル合成のモデル実験として,数種のモノニトロン化合物を合成し、各種ラジカルとの反応を行った。その結果、アゾビスイソブチロニトリルから生成するイソブチロニトリルラジカルとの反応では、ニトロン1分子に対して2分子のイソブチロニトリルラジカルが付加し,アルコキシアミノ構造を持った化合物になることがわかった。ここで得られるアルコキシアミノ構造を待った化合物は,熱的に解裂しラジカルを再生できることがESRより確認された。アルコキシアミノ構造を持った化合物は近年精密重合法の一つであるリビングラジカル重合の開始剤となることが報告されており、今回得られたアルコキシアミノ構造を持った化合物も,その開始剤となりえることがスチレンを用いた重合で明らかになり、さらに現在検討を加えている。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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