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2000 年度 実績報告書

生分解性エンジニアリングプラスチックの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12650868
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

宮本 真敏  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (70149524)

キーワード生分解性ポリエステル / ジペプチド環 / アスパラギン酸環状2量体 / 重縮合
研究概要

生分解性脂肪族ポリエステルの諸物性を改良するために剛直かつ生分解可能な環構造の導入を検討した。ジペプチド環を含むアスパラギン酸環状2量体(dimethyl3,6-diketopiperazine-2,5-diacetate(c-[Asp(OMe)_2]))を合成し、これと1,4-ブタンジオール、テトラエチレングリコールをジオール成分として用いる重縮合を行った。c-[Asp(OMe)_2]はアスパラギンより3段階、12%の全で合成された。ブタンジオールとの重合は生成するポリエステルが難溶性かつ融解の前に熱分解を起こすため、オリゴマーを得るにとどまった。テトラエチレングリコールとの重合では塊状重合によって、diketopiperazine環を含むポリエステルの合成に成功した。最適な条件下では分子量Mn36000程度のポリマーが合成できた。このポリエステルは屈曲性の高いのテトラエチレングリコール残基低分子量のものはクロロホルム等の有機溶媒に可溶であったが、高分子量のものは強酸にのみ可溶であった。このポリエステルは非晶性で200℃付近に熱分解開始温度を有していた。
さらに、ジペプチド環の生分解性脂肪族ポリエステル中への導入を行った。共重合はc-[Asp(OMe)_2]、コハク酸ジメチル、1,4-ブタンジオールとの反応によりpoly(butylene succinate)(PBS)への導入を行った。c-[Asp(OMe)_2]の仕込み比を10-30%の範囲で変化させた場合、得られたPBSとの共重合体には、定量的にジペプチド環が導入されていることが分かった。また、ジペプチド環含量が増加するに従って共重合体の分子量は増加する傾向がみられた(Mw:17000-58000)。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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