研究課題/領域番号 |
12650899
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大澤 勇 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00143389)
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研究分担者 |
影山 和郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50214276)
金原 勲 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011101)
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キーワード | センサー / 光ファイバー / 複合材料 / AE / 焼成処理 |
研究概要 |
汎用の光ファイバーを被験材へ貼り付けて、材料の微視破損をAE(アコースティック・エミッション)センサーのように捉えることがどの程度可能か?という観点から実証的研究を行った。 振動センサーとして光ファイバーを低周波の振動基礎実験を行う中で、光ファイバーがアコースティック・エミッション(AE)センサー的な破損挙動に対しても、ある程度敏感に反応することを我々は確認している。実施した基礎実験で以下のような知見を得た。なお、本計測システムでは光ファイバーの振動速度データをレーザードップラー効果を応用した干渉計に入力し、その出力をAE計測システムへ入れて定量的データ解析を行っている。 1)SN比に関してはAEセンサーと比較すると大幅に劣る。AEセンサーのSN比が700以上を有しているのに対して、光ファイバーセンサーの場合には良い状態の時で10程度である。これは光ファイバーセンサーの生ずるノイズに起因する。 2)しきい値を0.5mV程度に設定すれば光ファイバーの接着方式、接着長さ、信号の伝播方向に拘わらず、AEセンサーと同じ事象としてで捉えることができる。 上記の結果は光ファイバーのプラスチック被覆を剥いで行った実験から得られた結果である。しかしながら、ガラスのみのファイバーでは簡単に折れやすく、その取り扱いが難しい。そこで、被覆の付いたままで被覆厚を薄くでき、且つ被覆を硬くすることで、被覆を剥いだ結果に近い特性が得られることを見出した。その条件は空気雰囲気中で焼成処理を230℃で4時間を行うことで達成している。
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