サーフェース・プロペラはプロペラ軸を水面付近、或いは水面上に設置して半没水状態で作動させる特殊なプロペラであり、超高速船用推進器として注目されている。 平成14年度は研究の3年度目として下記の研究を行った。 1)サーフェース・プロペラの推進性能の実験とまとめ ・サーフェース・プロペラ装備船航走シミュレーションに必要な没水深度の実験を実施 ・サーフェース・プロペラの追加実験と設計用チャートの作成。 ・まとめ 2)サーフェース・プロペラの起振力の計測およびプロペラ翼応力の計測 ・ベアリングフォース・モーメントの算定とまとめ スラスト・トルク変動から、ベアリングフォース・モーメント等のプロペラ起振力を算定する方法を考案し、実船推定法をまとめた。 ・プロペラ翼面の応力分布の計測とまとめ 各種作動状態での応力分布を軸端型スリップリングを使用して計測し、サーフェース・プロペラの応力の実態を把握した。翼強度設計のデータを得た。 ・翼応力の最大値から、翼の最大変動流体力の推定を行い、上記起振力の妥当性を把握した。 3)サーフェース・プロペラ装備船の性能設計用データベース作成 ・3年間研究のデータをまとめて、サーフェース・プロペラ装備船の推進性能の算定に利用できるデータベースにまとめ、次の実用化研究への基礎を固めた。 4)成果の公表 ・サーフェース・プロペラのベアリングフォース・モーメントの研究成果をまとめ、国際シンポジウムAPHydro2002にて発表した。
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