研究概要 |
ニホンナシ品種の自家不和合性の強さとSタンパク質含量との相関を求める研究の一部がまとまり,本年の夏に開催される「The International Symposium on Asian Pears」で発表予定である。なお,この内容は,シンポジウム終了後に発行されるActa Horticulturaeに掲載予定である。 一方,現在までに,S_1,S_2,S_4およびS_5DNA断片の特異的増幅が可能となり,それらを使って数品種のS遺伝子型の再考とF_1雑種における新規S遺伝子型の同定を行うことに成功し,それぞれ公表した。また,S_2遺伝子に特異的なDNA断片に非アイソトープラベルし(DIGラベリング),これをプローブとしてノーザン解析を行った。現在,このプローブがS_2遺伝子のmRNAに特異的に反応し,S_2遺伝子発現が花柱特異的であることを確認している。 なお,現在知られている品種中で,自家不和合性が最も弱いと考えられる'晩三吉'の後代を育成中であり,これらが'晩三吉'の性質を有しているかについて調査することを計画中である。
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