以下に平成12年度の研究成果について箇条書きにして報告する。 1.キュウリモザイクウイルスのダイズ系統(SSV)とダイズの品種との間に特異的な関係が存在する。SSV-CとSSV-Dの2系統のウイルスを使用して抵抗性(感受性)を示すダイズ品種を接種試験によって特定した。抵抗性と感受性のダイズをかけあわせてF1種子を採種し、これを自殖してF2種子を得た。現在、遺伝様式について解析中である。 2.SSV-CとSSV-DのゲノムRNAからRT-PCRによってcDNAを合成し、これをプラスミドにクローニングして全塩基配列を決定した。その結果、SSVはこれまでに報告されているキュウリモザイクウイルスとはかなり異なった1グループを作ることが明らかとなった。また、このプラスミドから試験管内で転写して、感染性のあるcRNAを合成するシステムを構築した。平成13年度はSSVに対する抵抗性の品種間差異の決定因子について、感染性cRNAを接種して検討する予定である。
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