研究概要 |
本年度は、日本産のアワノメイガ属昆虫7種(アワノメイガOstrinia funacalis,オナモミノメイガO.orientalis,アズキノメイガO.scapulalis,ゴボウノメイガO.zealis,フキノメイガO.zaguliaevi,ウスジロキノメイガO.latipennis,ユウグモノメイガO.palustralis)を採集し、実験室内での継代飼育を試みた(石川)。海外共同研究者であるFrolov博士を日本に招聘し、研究計画について詳細に打ち合わせた。また、この際、農林水産省の輸入許可を得て、Frolov博士が採集した東ヨーロッパ産のヨーロッパアワノメイガO.nubilalisおよびO.narynensis x O.nubilalis(和名なし)の休眠幼虫を日本に持参した。この2種についても実験室内での飼育を開始している。ユーグモノメイガO.palustralisの代表的寄主植物であるギシギシからメタノール抽出物を得て、分画を開始した(宮澤)。幼虫に対する摂食刺激活性を指標にしてメタノール抽出物の分画を行い、化学分析手法を駆使して摂食刺激物質を同定する作業を継続中である(宮澤、石川)。日本産7種の幼虫をフランスに輸送し、これらの種について味覚感覚器の電気生理学的手法による比較を植物性エクジステロイドに対する反応を中心に解析した(Marion-Poll)。
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