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2000 年度 実績報告書

分裂酵母の減数分裂を制御する新規なシグナル伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12660072
研究機関名古屋大学

研究代表者

山田 寿美  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (30089859)

研究分担者 水野 猛  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10174038)
キーワード分裂酵母 / His-Asp情報伝達 / 酸化ストレス / 減数分裂
研究概要

我々はバクテリア型His-Aspリン酸リレーシグナル伝達系により支配されると思われる新規な転写因子を同定し(Prr1と命名、二成分制御系のリスポンスレギュレーターに対応する因子)、この転写因子の機能を解析する課程でPrr1がStel1の発現制御に必須の役割を果たしていることが示唆された。そこで、この新規な転写因子Prr1の機能や、その活性を制御するシグナル伝達系を分子レベルで明らかにすることで、分裂酵母の減数分裂制御機構に関する新規な概念を明らかにすることを目的とする。既にPrr1遺伝子をクローン化し、その産物が、N-末端側に真核生物型HSF(熱ショック因子)様のDNA結合ドメインを、C-末端側に原核生物型Asp-リン酸受容ドメイン(シグナルレシーバー)ドメインを持つ事を明らかにしている。そこで、Prr1の機能やそれを制御するシグナル伝達機構に関する知見を得るために、種々の分子生物学的解析をおこなった。その結果、Prr1は、核に局在することが明らかになった。さらに、Prr1は酸化ストレスによって発現が誘導される遺伝子ばかりではなく、接合分化に必要な遺伝子の発現に必須のStel1の発現にも必須であることが明らかになった。このことを反映して、Prr1欠損株は、酸化ストレスに超感受性であるばかりでなく、接合や胞子形成能も極度に低下した。また、Prr1を大腸菌で過剰発現させる系により、大腸菌から精製したPrr1蛋白質を用いて、Stel1のプロモーター領域との結合をゲルシフト法により解析したところ、Prr1蛋白質がStel1のプロモーター領域に結合することがわかった。今後、二成分制御系のリスポンスレギュレーターPrr1の減数分裂制御機構の解析に重点をおいて研究を進める。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ohmiya,R., et al.: "The Prr1 response regulator is essential for transcription of stel1^+ and sexual development in fission Yeast."Mol.Gem.Genet. 264. 441-451 (2000)

  • [文献書誌] Aoyama,k. et al: "Identification and characterization of a novel gene, hos 3^+, the function of which is nescessary for growth under high osmotic stress in fission yeast"Biosci.Biotechnol.Biochem.. 64. 1099-1102 (2000)

  • [文献書誌] Katoh,E., et al.: "High precession NMR Structure of YhhP, a novel Escherichia coli protein implicated in cell devision."J.Mol.Biol.. 304. 219-229 (2000)

  • [文献書誌] Ishii,Y., et al.: "Deletion of the yhhP gene results in filamentous cell morphology in Escherichia coli."Biosci.Biotechnol.Biochem.. 64. 799-807 (2000)

  • [文献書誌] Suzuki,T., et al.: "The Arabidopsis sensor, His-Kinase, AHK4, can respond to cytokinins"

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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