研究課題/領域番号 |
12660105
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物生産化学・応用有機化学
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研究機関 | 大阪市立環境科学研究所 |
研究代表者 |
濱田 信夫 大阪市立環境科学研究所, 研究主任 (40270764)
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研究分担者 |
宮川 恒 京都大学, 農学部, 助教授 (10219735)
宮脇 博巳 佐賀大学, 文化教育部, 助教授 (70190824)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 地衣類 / 藻類 / 地衣菌 / 共生 / 単離培養 |
研究概要 |
地衣菌の二次代謝産物は、地衣体形成における共生の起源や極地でも生育できるそのメカニズムを探る手がかりとして重要である。これまで、藻類からの何らかの分泌物質が地衣菌に地衣酸の生産を促すと考えられてきた。本研究では、地衣菌及び共生藻の双方の単離培養の技術を駆使して、この地衣体の共生成立を誘導する藻類の化学成分の単離同定に取り組んできた。この研究の遂行にあたって、我々はこれまでに明らかにしてきたGraphis(モジゴケ)属の1菌株が、共生状態と独立状態それぞれにおいて特徴的な代謝物を生産することを利用している。この株について、地衣菌の二次代謝生産促進に最適な条件を探索するとともに、その共生関係のスタートを促すことに関わる藻類から分泌される化学因子を探索してきた。一方で、それ以外の材料、例えばLecanora、Haematommaについても、同様の物質があるかどうかについての解析に取り組んできた。活性が認められる抽出物は、いくつかの二次代謝物の混合体で、いくつか含まれているマイナーな成分の1つである。培養物から微量しか得られないため、藻類の大量培養に手間取っている。 ただこの成分は、安定しており、成分の同定には適したサンプルであるとはいえよう。今のところ構造決定には至っていないが、明らかに生理活性が認められる物質について、単離・精製を進めている。
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