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2000 年度 実績報告書

小腸におけるステロール吸収の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12660117
研究機関九州大学

研究代表者

池田 郁男  九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (40136544)

キーワードシトステロール / シトスタノール / SHRSP / 植物ステロール / コレステロール / 吸収 / カンペステロール / ブラッシカステロール
研究概要

植物ステロールを容易に吸収し蓄積するSHRSPラットに高純度のカンペステロール、ブラッシカステロール、スティグマステロール、シトステロールおよびシトスタノールの植物ステロールを摂取させ、体内への蓄積を見たところ、肝臓ではカンペステロールが最も多く蓄積され、ついで、シトステロール、ブラッシカステロールの順に低く、スティグマステロール、シトスタノールの蓄積は最も低かった。胸管リンパ手術を施したSHRSPラットに、これら植物ステロールを含むエマルションを投与し、胸管リンパへの回収率を調べたところ、カンペステロールがもっとも吸収率が高く、次いで、シトステロール、ブラッシカステロールと低下し、シトスタノールとスティグマステロールがもっとも吸収率は低かった。体内への蓄積量と吸収率の間には、高い正の相関が認められた。このことは、このラット種では、植物ステロールの体内蓄積は、それらの吸収量に依存していることを示唆している。SHRSPラットのシトステロール吸収促進作用のメカニズムを検討するため、SHRSPラットの微絨毛膜からリポソームへのシトステロールの転送に及ぼす、SHRSPおよびWKAラット小腸サイトソール添加の影響を調べたところ、SHRSPラットのサイトソールを添加すると、シトステロールの転送は促進される傾向にあった。このことは、SHRSPでは、小腸粘膜細胞内にシトステロールの転送を促進するタンパク質が存在する可能性を示唆している。また、これまで小腸で脂質の転送に関与するといわれているいくつかのタンパク質のmRNA発現量を調べたが、植物ステロールの吸収促進に関与している遺伝子発現の変化は今のところ、見いだしていない。今後さらに、植物ステロールの吸収促進に関与するタンパク質について検索を行う予定である。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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