(1)シャボンの木(Quillaja saponaria)の樹脂チップを水抽出し、抽出液中のトリテルペノイド画分をシリカゲルカラムクロマト法で吸着分離した後、活性炭で脱色および脱臭処理し凍結乾燥してキラヤサポニン粉末を調製した。 (2)キラヤサポニン粉末を滅菌PBSに溶解し、1群5匹のddyマウス(雌5週齢)に経口投与(0、0.5、5.0、50.0mg/Kg)した。その48時間後、常法によりマウスから脾臓を摘出し、脾臓細胞を滅菌MEM中に回収し、5%炭酸ガス、37℃で4時間の培養条件で8連ガラスチャンバーやケモタキチャンバーへの付着細胞をマクロファージとして、貧食活性および走化性を測定した。 (3)ラテックスビーズに対する貧食活性は、100〜200個のマクロファージ中、5個以上ラッテクス粒子を貧食している細胞数を数えた。キラヤサポニン経口投与後48時間目の貧食活性は、キラヤサポニン無投与群に対して、投与0.5mg/Kg群が1.9倍、投与5.0mg/Kg群が1.8倍、投与50.0mg/Kg群が2.3倍向上した。 (4)ホルマリン不活化大腸菌に対する走化性は、顕微鏡観察(400倍)で10視野あたりの平均走化細胞数を測定した。キラヤサポニン経口投与後48時間目の貧食活性は、キラヤサポニン無投与群に対して、投与0.5mg/Kg群が1.9倍、投与5.0mg/Kg群が2.0倍、投与50.0mg/Kg群が2.8倍向上した。
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