平成12年度に引き続き、大学構内に植栽されているクスノキを材料とし、2001年6月から12月まで期間中、果実の生存曲線と果実の成長およびサイズ構成について測定した。試料木のサイズは、胸高周囲長が39.5cm、樹高が10.1mであった。 果実の生存曲線の作成は結実後、50花序を識別し、6月から1月まで月2回の間隔で計16回、識別個体の落下消失、枯死を調べることにより行った。また、果実の成長およびサイズ構成は、シュートを数本採取し、シュートに付着した果実を50個体とり、その果実の直径、乾燥重量を測定することにより解析した。この測定は、結実後6月から1月までの期間中月2回の間隔で計16回実施された。 果実の生存曲線から果実は結実後落下消失し、枯死による消失は少ないことがわかった。また、果実直径と乾重との間には単純相対成長が成立し、相対成長係数の変化がみとめられた。果実重の頻度分布は全測定期間を通じて、正規分布型に近い型を示した。
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