COE形成基礎研究によってアジア・アフリカ地域研究研究科に所蔵された「Indian Forester」「Indian Forest Records」と、代表者がこれまでに収集した「タイ国国立公文書館所蔵の森林局関連文書」を素材として、19世紀後半からの東南アジア大陸部を中心とした「非木材林産物生産資料集成データベース」を構築した。また上記以外の資料として「戦前南方林業関連文書」を閲覧調査するために京都大学図書室を活用した。 研究拠点形成費補助金と基盤研究Bによって、ラオスではダマール樹脂の現地調査を行い、ミャンマーでは森林産物利用の現地調査を行った。これらの現地調査をデータベースと有機的に連携させて、東南アジア大陸を中心とした非木材林産物生産と結びついた熱帯林保全の検証作業を行った。 また3月に岩手大学で開催された第114回日本林学会大会において研究成果の一部を報告した。今後は、6月までに「研究成果報告書」をとりまとめるとともに、このデータベースを活用して、20世紀の熱帯林産物のポリティカルエコロジー研究を進めたい。
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