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主として、南九州及び中国地方北東部を対象に、インターネットに公開されている無料の気象情報(高層・地上天気図、レーダー雨量など)から得られる高層の風向・風速、湿数、相当温位の鉛直分布、台風の予想進路、短時間予測雨量などを使用した土砂災害発生のメソスケール気象条件と局地降雨量を気象パターン毎に研究した。手法としては、(1)ニューラルネットワーク(NNW)、(2)重判別解析(MDA)、(3)初等カタストロフ理論(ECT)、(4)自己組織化臨界条件の理論(SOC)を応用して、過去の災害データをもとに、新たな災害と地点降水量の予測を行った。その後、それぞれのスレットスコアなどを用いた優劣の比較検討を実施した。
その結果、1)梅雨時期では、鹿児島及び、昨年同様に福岡、米子(相当温位を使用する場合は韓国済州島も加味する)の高層気象条件を使用し、高い適中率の広域(地方ブロック単位を対象)土砂災害発生予測手法の手がかりが得られた。2)台風に対しても、中国地方に加えて、南九州に対して鹿児島の高層気象条件及び台風進路から、広域(地方ブロック単位を対象)土砂災害発生予測手法の手がかりが得られた。
3)また、NNWなどを用いてレーダーアメダス解析雨量と短時間降雨予測から山地地点雨量を推定する手法についても手がかりを得た。4)これらの手法をもとに、Javaアプレットによる予測手法のインターネット上における試行的な公開実験も行っている。
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