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2001 年度 実績報告書

ブリ連鎖球菌の感染防御抗原の解析と病原因子に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12660176
研究機関宮崎大学

研究代表者

吉田 照豊  宮崎大学, 農学部, 助教授 (20240294)

研究分担者 酒井 正博  宮崎大学, 農学部, 助教授 (20178536)
延東 真  宮崎大学, 農学部, 助教授 (80128355)
キーワードLactococcus garvieae / 莱膜 / ブリ / KG- / KG+ / 防御抗原 / 免疫原性
研究概要

ブリ連鎖球菌症原因細菌Lactococcus garvieaeは、日本水産養殖業に甚大な被害をおよぼしている魚類病原細菌である。近年の薬剤耐性菌の増加がこの細菌が引き起こす感染症の治療を益々困難なものとしている。ワクチンの開発が行われている現在、ブリ連鎖球菌の経口、注射によるワクチンが開発され、その効果も認められており養殖場においてその使用が拡大している。我々は今までに、企業との共同開発によりブリ属魚類(ブリ・カンパチ・ヒラマサ)に適用可能なワクチンを世界ではじめて開発し製造承認を得た。来年度には市場に供給できるまでに至っている。しかしながら、連鎖球菌の病原性およびその防御抗原に関する基礎的研究はほとんどなされていないのが現状であり、感染防御に関する学問的裏付はまったくない。将来、病原細菌側の変異等によりワクチン効果が減弱した場合、基礎的研究が行われていなければどうしてそのワクチンの効果がなくなったのかを明らかにすることができない。我々は、今までに連鎖球菌の強毒株をTTC等の変異剤による処理により変異株を数株分離した。これら、変異株は魚類において免疫原性が異なっており、防御効果のある菌株と防御効果のない菌株であった。さらに免疫原性の異なる菌株の違いをタンパクレベルで解析し、数種のタンパクの変異が感染防御効果の低い菌株では消失していることが判明した。さらに、連鎖球菌を免役した魚類の結成を免疫していない魚類に移入することで強力な感染防御を誘導することができることを明らかにし、抗体を中心として液性免疫が感染防御に重要な役割を担っていることを示した。特におよそ30Kdaおよび15Kda以下の分子量のタンパク質が免疫原性の低い菌株において欠失していることが判明し、これらのタンパク質が感染防御に関与している可能性を示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Okada, T.Mimani, T.Ooyama, H.Yasuda, T.Yoshida: "Capsular and non-capsular antigen localization on Lactococcus garvieae isolated from yellowtail, Seriola quinqueradiata"Fisheries Science. 66. 992-994 (2000)

  • [文献書誌] T.Ooyama, Y.Hirokawa, T.Minami, H.Yasuda, T.Nakai, M.Endo, L.Ruangpan, T.Yoshida: "Cell surface properties of lactococcus garvieae strains and their immunogenicity in yellowtail, Seriola quinqueradiata"Diseases of Aquatic Organisms. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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