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2002 年度 実績報告書

複雑系経済理論によるフードシステムの複雑系動態過程の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12660194
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

金山 紀久  帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00214445)

研究分担者 永木 正和  筑波大学, 農林学系, 教授 (90003144)
石橋 憲一  帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (60003117)
伊藤 繁  帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00003145)
キーワード複雑系経済理論 / 動態過程 / 化工澱粉 / ゆらぎ / 加工原料乳制度 / 食糧管理制度 / 制度設計 / 集積力
研究概要

本年度は、前年度まで整理検討を行った複雑系経済理論を背景に、フードシステムの動態過程と食品産業の立地変動、および食品加工技術に関する分析を行った。
フードシステムの動態過程の分析では、対象として牛乳・乳製品のフードシステムと小麦のフードシステムを取り上げた。牛乳・乳製品のフードシステムでは、雪印食品の食中毒問題が、経営状況の悪化の過程で停電を引き金にして起こっているが、発生要因を確定できるような単純系ではなく、従業員のメンタルな側面など複雑系のもとで起こっており、このような複雑系下においても食品の安全性を確保するシステムの必要性を明らかにした。また、北海道の加工原料乳の製造は牛乳のフードシステムの「ゆらぎ」をシステム内で緩和する働きを持っており、加工原料乳制度は、その働きをサポートする制度であることを明らかにした。小麦のフードシステムでは、これまでの食糧管理制度が原料生産者と実需者の関係を断ち切るよう形で生産者を保護しており、需給のミスマッチを発生させていたことを明らかにした。フードシステムは原料生産者、加工業者、流通業者、消費者の各主体によって形成され、一つの主体だけではシステムを形成できず、一つの主体だけ単独に存続できるような制度はシステム上問題である。しかし、つい最近まで制度設計者にその認識が希薄であったことを明らかにした。
また、食品工業の立地変動の分析では、食品工業の立地変動に内生的な集積力があることを確認した。また、FS内での創発によって生まれ、ゆらぎをもたらす技術について、化工澱粉を取り上げ、その特性と冷凍食品への利用について整理を行った。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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