最終年度にもかかわらず、本年度の研究作業も昨年に引き続き専ら日本農業の生産性の推計およびその分析が中心であった。日本農業のデータベースはほぼ完成の域に達しているので、本年度においても、それをもとに、日本に関する本格的な実証分析を行ってきた。目下、これらの結果を用いて論文を作成中である。同時に、台湾のデータベースもかなりの程度まで完成させたが、韓国データについては、まだまだ不十分な点があり、十分な分析を行うまでに至っていない。したがって、台湾及び韓国に関する実証分析は、平成15年度以降に持ち越される。 実証分析に用いられた日本農業のデータベースの概要は以下の様なものである。 データの集計期間は1956-97である。総生産、総投入、および総生産性を推計するために、それぞれの指数はテルンクビスト近似法によって推計した。これらのデータがまたトランスログ生産関数、費用関数、および利潤関数の推計にも使用される。このデータベースの作成に用いられた主な資料は以下のとおりである。『農家経済調査報告』、『農村物価賃金調査報告』、『作物統計』、『農林水産省統計表』、『農業・食料関連産業の経済計算』、『ポケット農林水産統計』、『国民経済計算年報』、『日本統計年鑑』、『長期経済統計』、『日本長期統計総覧』などである。
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