研究概要 |
本補助金申請後,輸出割当と最低輸出価格を導入した国際貿易空間均衡モデルを展開し,庄野千鶴・川口雅正「関税を導入した国際貿易空間均衡モデルへの輸出割当と最低輸出価格の導入-完全競争市場及び寡占市場の場合-」『九大農学芸誌』第54巻3・4号,2000年,157-170頁,として公表した.続いてこれまで展開してきたモデルに一般的に解が存在することを証明し,川口雅正・庄野千鶴「国際貿易空間均衡モデルにおける線形相補性問題の解の存在とそのアルゴリズムについて」『九大農学芸誌』第55巻1号,2000年,77-82頁,として公表した.さらにWTO交渉で最大の争点になると予想される輸出補助金問題を扱うために輸出補助金を考慮しうるようモデルを拡張し,そのモデルを利用して国際乳製品市場における輸出補助金の影響を分析し,庄野千鶴・川口雅正・鈴木宣弘「関税を導入した国際貿易空間均衡モデルへの輸出補助金の導入と国際乳製品市場へのその適用-完全競争市場の場合-」『九大農学芸誌』第55巻2号,2001年,近刊,として公表する.また川口雅正・庄野千鶴「WTO体制下の国際脱脂粉乳市場における輸出補助金削減効果について-国際貿易空間均衡モデルによる一接近-」矢田俊文他編『グローバル経済下の地域構造』九州大学出版会,2001年,近刊,として公表する.以上のような研究の過程でそれぞれのモデルの均衡解を求めるパソコンソフトを開発し利用した.
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