研究概要 |
円形、矩形など異種断面水路が段落ち、段上り部を経て接続する状態を想定して、運動量解析法を適用、Chang-Moll Schcmeと連立して、非定常流を解く。対象とする流れは、断面急拡、急縮部は常流遷移を基本としたが、境界部では一時的に限界水深が形成する。 (1)水平円形断面水路中の移動跳水の計算(非粘性で波面ではエネルギ損失がある)と理論解との照合による円形断面水路の計算アルゴリズムのチェックは良好であった。 (2)上流から、円断面(長さ100m,半径2m、勾配0.001)、段上(下)がり20cm、矩形断面(長さ100m,幅5m,勾配0.002)、矩形断面(長さ40m,幅5m,勾配0.O15)、矩形断面(長さ60m,幅5m,勾配0.005)と4つ異種水路の連続する開水路システムを対象に、非定常流解析をおこなった。上流端水深1mの静止状態の水路系に、上流断面から5秒あるいは60秒で時間線形に10m^3/sの流量を流入、下端の堰からは水路外に流量を流出させた。円形断面水路の結合部の常流遷移(段上がり)は良好に解析できたが、断落ち流れで一時的に限界水深が形成される場合、数値振動が発生、新たな計算アルゴリズムが必要である。常流、射流の混在する実務的非定常流計算法の確立に向け、1歩前進した。
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