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2001 年度 実績報告書

卵白オボムチンの分子構造と多様な食品機能の相関:解析と応用

研究課題

研究課題/領域番号 12660243
研究機関東京農業大学

研究代表者

渡邊 乾二  東京農業大学, 農学部, 教授 (70023447)

研究分担者 海老名 卓三郎  宮城県立がんセンター研究所, 免疫部, 部長
下山田 真  岐阜大学, 農学部, 助手 (60235695)
長岡 利  岐阜大学, 農学部, 助教授 (50202221)
キーワード卵白蛋白質 / オボムチン / 脂質代謝改善作用 / 抗腫瘍活性
研究概要

卵白オボムチンは巨大分子の粘性のある糖蛋白質であり、α-とβ-サブユニットから構成されている。前年度のα-サブユニットの一次構造と抗腫瘍活性の解析に引き続き、β-サブユニットの一次構造と食品機能の解析を行った。
β-サブユニットより得られたフラグメントのアミノ酸配列から8本のミックスプライマーを作製し、プローブ作製に用いた。鶏輸卵管mRNAからcDNA合成を行い、PCRを行った。得られたPCR増幅断片をベクターに挿入し、大腸菌JM109を形質転換した。ポジティブクローンを選別し、塩基配列を決定した。本結果からオボムチンβ遺伝子は多様性に富んだ配列を有していると予想された。得られた配列につき相同性検索を行った結果、哺乳類ムチン遺伝子と高い相同性を示した。
オボムチン及びそのプロナーゼ加水分解物を用いて、カゼインと大豆蛋白質との比較のもとに、ラットに経口投与した場合の脂質代謝改善作用を検討した。オボムチンは他の蛋白質に比べて血清脂質代謝改善作用、特に血清コレステロール低下作用があること、さらに、プロナーゼで加水分解することによって、オボムチンのその作用が強くなることを明らかにした。さらに、β-サブユニット中の220kDaと120kDaフラグメントに、細胞培養系、マウス一重・二重移植腫瘍系における抗腫瘍活性を認めた。その機構として、腫瘍細胞に対してネクローシスを誘発する直接的傷害作用と免疫賦活作用を明らかにした。二重移植腫瘍系の試験において、血管新生阻害を主要な活性発現機構であると示した。

研究成果

(4件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] 横田隆: "Interaction between 120kDa fragment in β-subunit from egg white Ovomucin and sarcoma-1.80 cells through basic fibroblast growth factor receptor"Food Sci. Technol. Res.,. 6・4. 275-279 (2000)

  • [文献書誌] 渡邊 乾二: "特異的構造に支えられたオボムチンの多様な生体調節機能"日農化誌. 74・7. 802-806 (2000)

  • [文献書誌] 小黒辰夫: "腫瘍血管網形成における線維芽細胞の役割に関する超微形態学的研究"日本臨床電子顕微鏡誌. 33・2. 131-135 (2001)

  • [文献書誌] 渡邊 乾二: "卵白蛋白質の分子構造と多面的機能に関する基礎及び応用研究"日本食品科学工学誌. 48・12. 877-883 (2001)

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公開日: 2003-04-02   更新日: 2016-04-21  

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