研究課題/領域番号 |
12660248
|
研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
牛田 一成 京都府立大学, 農学部, 助教授 (50183017)
|
研究分担者 |
宮崎 孔志 京都府立大学, 農学部, 助手 (60254322)
小島 洋一 京都府立大学, 農学部, 教授 (80046490)
|
キーワード | ブタ / 内容物移動 / 大腸発酵 / 乳酸菌飲料 / Lactobacillus |
研究概要 |
盲腸にカニューレを装着した雌ブタ3頭(46.7±4.0kg BW)を用いた。9:00から21:00を明期、21:00から9:00を暗期とする条件下でトウモロコシ主体の市販配合飼料を9:00と21:00に与えた。2週間の飼料馴致期間と1週間の測定期間からなる実験を2回繰り返し、1回目を投与前期、2回目を投与期とした。投与期には市販乳酸菌飲料130ml(Lactobacillus casei 10^<10>以上)を9:00の飼料給与時に連日投与した。各測定期には固相マーカーとして繊維吸着希土類、液相マーカーとしてEDTA塩を用い、飼料と同時に与えた。9:00の飼料給与時にはYbCl_3、Co-EDTAを与え、21:00の飼料給与時にはCeCl_3、Eu-EDTAを与えた。9:00の飼料給与時から、盲腸カニューレより内容物を1時間毎に採取した。内容物のマーカー濃度をICP発光分析、有機酸濃度をHPLCにより測定した。水分含有率は内容物を80℃、72時間乾燥することにより測定した。また、常在のLactobacillus、投与L.caseiの菌数を各選択培地により測定した。投与L.caseiは内容物液相と同様の挙動を示し、乳酸菌飲料の継続投与により常に10^3以上のL.caseiが盲腸内に存在した。また、乳酸菌飲料摂取による常在Lactobacillusの増加も示された。マーカー濃度の挙動をone-compartment modelにより解析し平均滞留時間を求めたところ、乳酸菌飲料投与により内容物の盲腸内平均滞留時間の延長、とくに21:00摂食飼料成分に由来する内容物固相の滞留遅延が顕著であった。有機酸濃度、水分含有率に対する乳酸菌飲料の影響は認められなかった。
|