研究概要 |
今年度はハムスターに対する病原性およびプラーク形成能を指標としたプラーク変異弱毒型EHV-9に対する強毒型EHV-9株DNA断片のマーカーレスキュー試験および,EHV-1における様々な臨床分離株の比較を行った。 1.マーカーレスキュー試験 報告書作成時点までにおいて残念ながら,結果は得られていない。さらに実験を継続している。 2.比較ウイルス学的試験 神経病原性が確認されているEHV-1株と神経病原性がないと考えられている株について制限酵素切断点地図の比較を行ったところ,ICP4遺伝子内に存在するBamHI部位に差がみられた。さらに,これまでの研究から病原性との関連が示唆されているgE,gI遺伝子について塩基配列の比較を行ったところ,病原性と関連して,アミノ酸置換が見いだされた。 今後はICP4およびgI遺伝子に注目し,EHV-1およびEHV-9ともに,変異と機能との関連性を明らかにしていく予定である。
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