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2001 年度 実績報告書

紙系廃棄物を原料とする活性炭製造法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12660294
研究機関東京農工大学

研究代表者

岡山 隆之  東京農工大学, 農学部, 助教授 (70134799)

研究分担者 瓦田 研介  東京都立産業技術研究所, 製品技術部, 主任
キーワード古紙 / 活性炭 / 炭化 / 廃棄物 / 多孔質材料 / 吸着 / 比表面積 / フェノール樹脂
研究概要

古紙より製造された炭化物を吸着剤として利用することは、古紙リサイクルにおける製紙原料以外への有効な活用方法の一つである。本研究では、破砕した新聞古紙にフェノール樹脂を添加し熱圧締したボードを原料とし、窒素流中400〜1000℃で加熱することにより炭化物を調製した。炭化温度による炭化物の化学組成、細孔構造及び吸着特性の変化を検討した結果、次のことが明らかとなった。
(1)古紙からの炭化物の収率は、炭化温度の上昇により低下した。しかし、800℃以上では炭化温度上昇による収率の低下は少なかった。また、炭化物中の炭素の割合は炭化温度の上昇により増加した。
(2)炭化物のpHは弱アルカリ性を示し、500℃以上では炭化温度の影響は認められなかった。しかし、炭化物からの有機炭素の溶出量は炭化温度の上昇により減少した。
(3)水銀圧入法による半径100nm以上での細孔分布は、どの炭化温度においても概ね2000nmにピークを有した。また、細孔容積は炭化温度700℃で最小値を示し、見かけ密度は最大値を示した。しかし、真密度は炭化温度の上昇により増加した。
(4)窒素吸着法による細孔容積及び比表面積は炭化温度800℃で最大値を示し、多くの市販木炭に比べ同等以上であった。しかし、400〜600℃で調製された炭化物は著しく小さい値であった。
(5)炭化温度800℃で調製された炭化物が最も高いよう素吸着量を示した。また、吸着速度は400〜600℃で緩慢であったが、700℃以上から速くなり、特に800℃が最も速かった。
(6)調湿能力は600〜700℃の炭化物が高かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shimada, M.: "Pore structure and adsorption properties of carbonized material prepared from waste paper"Journal of Material Cycles and Waste Management. Vol.3・No.2. 135-143 (2001)

  • [文献書誌] 安部 郁夫: "廃棄物の炭化処理と有効利用"エヌ・ティー・エス. 296 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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