研究概要 |
心筋細胞の興奮収縮連関の要であるCa誘発性Ca遊離機構の解明を目指し、形質膜のL-Caチャネルではなく、小胞体のリアノジン受容体側からの直接的評価を行った。具体的には、リアノジン受容体チャネル蛋白分子を人工膜に埋め込む方法を駆使し、同チャネル単一チャネル電流を記録し、Caその他の生理活性物質によるチャネル活性の制御の仕組みを明らかにする形で進めた。予定していた研究実施計画に基づいて実験を進めた結果、研究実績として以下の2つの論文をまとめた。この報告書をもって2カ年計画の本研究を終了する。 (1)リアノジン受容体の生理学的修飾物質として、燐酸化酵素Aを選んだ。燐酸化によるCa誘発性Ca遊離機構の修飾機構を検討する。これはPflugers Arch,2002に発表した。 (2)リアノジン受容体の生理活性物質として、昨年に引き続き、スフィンゴリン脂質によるCa誘発性Ca遊離機構の修飾機序の検討を更に進めた(論文投稿中)。
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