研究課題/領域番号 |
12670074
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
佐藤 裕子 (財)東京都老人総合研究所, 臨床生理部門, 主事 (70158939)
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研究分担者 |
太田 稔 (財)東京都老人総合研究所, 臨床生理部門, 主事 (70133634)
金井 節子 (財)東京都老人総合研究所, 臨床生理部門, 主事 (90100122)
宮坂 京子 (財)東京都老人総合研究所, 臨床生理部門, 副参事 (90166140)
増田 正雄 (財)東京都老人総合研究所, 臨床生理部門, 主事 (20260284)
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キーワード | 中性脂肪 / 腸管移送 / apolipoproteinA-IV / エネルギー消費量 / NPY / ジアシルグリセロール / CCK-A受容体 |
研究概要 |
(1)食餌中の脂肪は、腸管腔から上皮細胞をへて腸管リンパ管に移行する。上部腸管リンパ管にカニューレを入れ、脂肪の移行を直接測定した。オリーブ油をリオフィリゼーションしたものを上部腸管に4umol/hの割合で7時間注入し、この間腸管リンパ管よりリンパ液を1時間ごとに採取。注入液投与前・投与中のリンパ液中の中性脂肪濃度、全脂質脂肪酸組成を測定した。老齢v.s.若齢ラット、肥満v.s.正常ラットで比較。肥満・糖尿病自然発症ラット(OLETF)では、糖尿病の発症する18週齢以降、脂肪吸収促進が認められたが、正常(Wistar)ラット、OLETFのコントロールであるLETOラットでは、年齢による差は認められなかった。(2)(1)と同様のラットについて、小腸粘膜からmRNAを抽出し、apolipoprotein A-IVmRNAについて、ラットapoA-IVcDNAをプローブとしNorthernblotで測定した。(1)にみられた脂肪吸収の変化とapoA-IVmRNAの変化とは並行しなかった。胆汁中胆汁酸濃度も同じく脂肪吸収変化とは並行しなかった。(3)正常若齢、老齢および肥満ラットを代謝ケージに入れ、24時間の酸素消費量と炭酸ガス産生量を測定し、エネルギー消費量を算出した。正常ラットでは若・老齢とも夜間・早朝に二峰性のピークを示すが、24週以降の肥満ラットでは日周リズムの山がなくなり平坦化する。(4)7週齢の肥満ラットにおいてNPYmRNA増加を見いだしたので更に週齢を追って検討。(5)ジアシルグリセロールの胆嚢収縮作用の検討をする為には、胆嚢を持たないラットではなくマウスを用いる必要がある。胆嚢胆汁を採取して胆汁酸濃度を測定する予備的実験を行っている。マウスは血液量が少なく血中のCCK測定が出来ないので、対象としてCCK-A受容体遺伝子ノックアウトマウスを用いるが、次年度に備えこの育成は順調に進んでいる。
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