研究課題/領域番号 |
12670082
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桜井 武 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (60251055)
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研究分担者 |
後藤 勝年 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (30012660)
三輪 佳宏 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70263845)
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キーワード | オレキシン / OX1受容体 / OX2受容体 / 摂食行動 / ナルコレプシー / 覚醒 |
研究概要 |
われわれは、オレキシン神経の摂食行動と覚醒の制御における役割を発生工学的手法により解析している。ヒトオレキシン遺伝子プロモータを用いて、神経変性疾患のひとつであるMachado-Joseph病の原因遺伝子のcDNAのうち、ポリグルタミンリピートをオレキシン神経特異的に発現させたマウスを作成した。このマウスを解析すると、8週令までに、ほぼすべてのオレキシン神経が神経細胞死により脱落することが明らかになった。また、MCH神経をはじめ、他のニューロン群には影響がなかった。このマウスはナルコレプシー様の症状を呈するとともに、摂食量の著明な減少がみられている。大変興味深いことに、摂食量が低下するにも関わらず、12週以降から肥満がみられた。このことから、オレキシン神経は覚醒の制御、エネルギー代謝調節に重要な役割をしていると考えられた。 オレキシン含有神経は、摂食中枢として知られる視床下部外側野に存在し、脳内の広範な領域に投射している。一方、オレキシン神経への入力系についてしらべるために、電気生理学的な手法を用いる必要がある。ヒトオレキシン遺伝子プロモータを用いて、Green Fluorescent Proteinを発現させるコンストラクトを構築し、トランスジェニックマウスを作成し、このマウスの視床下部から、蛍光を発生するニューロンを単離し、オレキシン産生ニューロンの性質をパッチクランプ法によって明らかにすることを試みている。
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