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2000 年度 実績報告書

RYR/Ca^<2+>放出チャネルと吸入麻酔薬との相互作用におけるFKBPの役割

研究課題

研究課題/領域番号 12670090
研究機関九州大学

研究代表者

尾上 均  九州大学, 医学研究院, 講師 (70221166)

キーワードカルシウム / 細胞内カルシウム放出チャネル / リアノジン受容体 / 筋小胞体 / 吸入麻酔薬 / FK506結合タンパク質
研究概要

本研究の目的は筋細胞の細胞内Ca^<2+>放出チャネル(CRC)であるリアノジン受容体(RYR)と吸入麻酔薬との相互作用に対して、RYRに結合しているFK506結合蛋白質(FKBP)が及ぼす効果を解析することにある。本年度はFKBPが結合している場合としていない場合でRYRのCRC活性に対する吸入麻酔薬ハロタンの作用に変化が見られるか否かを、筋小胞体(SR)分画を用いた(1)RYRに対する[^3H]リアノジン結合実験、(2)Ca^<2+>汲み込み実験により解析する事を試みた。
(1)native及びFKBP-free SR分画に対する[^3H]リアノジン結合実験を吸入麻酔薬の非存在下及び存在下で行った。各SR分画に対する[^3H]リアノジン結合の解離定数,最大結合量はハロタンの存在により優位な変化を認めなかったが、活性化のCa^<2+>濃度依存曲線はFKBP-free SR分画の場合、native SR分画と比較してやや左にシフトした。
(2)nativeおよびFKBP-free SR分画を用いてCa^<2+>汲み込み実験をハロタンの非存在下及び存在下で行った。本実験はCa^<2+>指示色素としてアンチピリラゾIII(APIII)を用い、ATP添加によりSR膜のCa^<2+>/ATPaseを活性化した条件で行った。FKBPを除去することによりハロタン非存在下でのSRへのCa^<2+>汲み込みはnative SRに比べて優位に遅くなったが、これはこれまでの報告と一致した。ハロタン存在下でもFKBP-free SR分画へのCa^<2+>汲み込みはnative SRと比べ、若干遅くなることが観察された。
これらの結果はFKBPを除去することによりRYR/CRCがleakyになる現象がハロタンの存在下ではより顕著になる可能性を示唆するものであるが、対照群との差が小さいので今回の知見が確実なものであるかどうかを現在実験例を増やして詳しく検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Bauer V.: "Effects of superoxide generating systems on muscle tone,cholinergic and NANC responses in cat airway."J.Auto.Nerv.Syst.. 79. 34-44 (2000)

  • [文献書誌] Onoue H.: "Heterooligomer of type 1 and type 2 inositol 1,4,5-trisphosphate receptor expressed in rat liver membrane fraction exists as tetrameric complex."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 267. 928-933 (2000)

  • [文献書誌] Ito Y.: "The prostaglandin E series modulated high-voltage-activated calcium channels probably through the EP3 receptor in ratparatracheal ganglia."Neuropharmacology. 39. 181-190 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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