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2001 年度 実績報告書

CaMキナーゼ活性を制御するCaMキナーゼホスファターゼの活性調節材構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12670103
研究機関香川大学

研究代表者

亀下 勇  香川大学, 農学部, 教授 (60127941)

研究分担者 石田 敦彦  旭川医科大学, 医学部, 助手 (90212886)
キーワードタンパク質リン酸化反応 / プロテインホスファターゼ / カルモデュリンキナーゼ / 活性制御機構 / ポリカチオン / 細胞内局在
研究概要

CaMキナーゼホスファターゼ(CaMKP)は、多機能性CaMキナーゼ(CaMK)を脱リン酸化して制御する新規プロテインホスファターゼである。本年度はCaMKPに関して、以下の研究成果が得られた。
(1)ポリカチオンによるCaMKPの活性化機構----ポリリシン(PLL)によるCaMKPの活性化には、20マー以上の長さが必要であり、100kDa程度までは分子量の大きいポリマーほど活性化率が高いことがわかった。表面プラズモン共鳴によって分子間の相互作用を調べたところ、CaMKPとCaMキナーゼIV(CaMKIV)はいずれもPLLに極めて強固に結合することが判明した。次にCaMKPを固定化した樹脂を利用して[^<32>P]CaMKIVの結合実験を試みたところ、活性化能を示す20マー以上の分子量のPLL存在下でのみCaMKIVとの結合が認められた。従ってCaMKPとCaMKIVはある程度の大きさのポリカチオンを介して強固な複合体を形成しているものと考えられた。また、CaMKPのミュータントを作製して調べたところ、CaMKPの活性化ならびにPLLとの結合において、一次構造中101-109に存在するGluクラスターが重要な役割を果たしていることが示唆された。
(2)核に局在するCaMKP-Nの解析----CaMKPと高い相同性を示す新規プロテインホスファターゼを見いだしCaMKP-Nと命名した。CaMKP-Nは、CaMKPより分子量が大きいが(82kDa)、CaMKPと同様に多機能性CaMKを特異的に脱リン酸化する酵素であり、ポリリシンで顕著に活性化されることがわかった。CaMKPが広い組織分布を示し細胞質に存在するのに対し、CaMKP-Nは脳に豊富に存在し、細胞内では核に局在するユニークな酵素であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Ishida: "Substrate Specificity of Calmodulin-dependent Protein Kinase Phosphatase : Kinetic Studies Using Synthetic Phosphopeptides as Model Substrates"Journal of Biochemistry. 129. 833-840 (2001)

  • [文献書誌] M.Takeuchi: "Identification and Characterization of CaMKP-N, Nuclear Calmodulin-dependent Protein Kinase Phosphatase"Journal of Biochemistry. 130. 745-753 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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