研究課題/領域番号 |
12670138
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大内田 守 岡山大学, 医学部, 助教授 (80213635)
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研究分担者 |
堺 明子 岡山大学, 医学部, 助手 (60205698)
清水 憲二 岡山大学, 医学部, 教授 (10037286)
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キーワード | 肺癌 / チロシンホスファターゼ / Loss of Heterozygosity / 遺伝子変異 / 癌抑制遺伝子 / 染色体3p21 / Yeast Two-hybrid |
研究概要 |
【緒言】 HD-PTP遺伝子産物はBROドメイン(アポトーシス制御に関わるAIP1やRho結合蛋白Rhophilin、酵母のProtein kinase-C/MAP kinase系に関わるBRO1に高い相同性を持つドメイン)と、SH3結合モチーフおよびZn-handドメインを持つ新しいタイプのチロシンホスファターゼである。本研究はHD-PTPが肺癌に関わる癌抑制遺伝子である可能性を検討すると同時に、BROドメイン、Zn-handドメイン、ホスファターゼドメインを介した分子間相互作用と各領域の機能を明らかにし、細胞増殖もしくは癌化のシグナル伝達ネットワークにおけるHD-PTPの役割の解明を目指すものである。 【方法】 1.肺癌検体及び肺癌細胞株を用いてこの遺伝子周辺領域のLoss of Heterozygosity(LOH)解析およびHD-PTP遺伝子の変異解析を行った。 2.Yeast Two-hybridシステムを用いて、HD-PTPに結合する蛋白のスクリーニングを行った。 【結果】 1.HD-PTP遺伝子はRadiation hybrid法により3p21.3に位置することが判明したのでマイクロサテライトマーカーD3S3582とD3S3564を用いて64例の肺癌検体の解析を行ったところ、34例のinformative caseのうち18例(53%)でLOHを検出した。 2.そのLOHを示す検体および肺癌細胞株においてHD-PTP遺伝子の変異をSSCP法にて検索したところ、1099番目のコドンのプロリン(CCT)がセリン(TCT)への変異を肺癌細胞株1例で検出した。これらの結果1,2の研究成果は今年度投稿発表することができた。 3.上記の方法2により、HD-PTPのBROドメインに結合する蛋白の遺伝子をクローニングした。その蛋白とHD-PTPの結合能の再確認およびその遺伝子の同定等の解析が現在進行中である。
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