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2000 年度 実績報告書

甲状腺腫瘍の機能発現の特性とその制御機構に関する分子病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12670158
研究機関山梨医科大学

研究代表者

加藤 良平  山梨医科大学, 医学部, 教授 (30152755)

研究分担者 横山 章  山梨医科大学, 医学部, 助手 (30273056)
キーワード甲状腺腫瘍 / 甲状腺癌 / 甲状腺転写因子 / 免疫組織化学 / in situ hybridization / C細胞 / 髄様癌 / 分子病理学
研究概要

甲状腺転写因子(TTF-1)の発現を分子病理学的な腫瘍を用いて甲状腺腫瘍で検討した。TTF-1mRNAの発現はNorthern blottingでは正常組織とともに各種甲状腺腫瘍でも認められ、その発現強度は症例により差が認められたもののかなりのレベルで検出された。RT-PCR法でも同様にTTF-1mRNAが正常組織と同様に腫瘍組織でも認められた。TTF-1mRNAの発現は濾胞上皮由来の腫瘍のみならず、C細胞由来の癌である髄様癌でも同様の方法で検出された。抗TTF-1抗体による免疫組織化学法を用いて、組織切片上でTTF-1蛋白の局在を検討したが、TTF-1蛋白は正常濾胞上皮細胞と同様に腫瘍細胞の核にも明瞭に認められ、さらに正常C細胞やC細胞由来の癌である髄様癌細胞の核にも証明された。未分化癌は陰性であった。in situ hybridization法ではTTF-1mRNAは細胞質にそのシグナルが検出され、髄様癌を含む甲状腺腫瘍の大部分で陽性であった。
以上より、甲状腺転写因子(TTF-1)は蛋白、mRNAともに正常甲状腺組織と同様に腫瘍組織においても検出され、とくにC細胞由来の腫瘍である髄様癌細胞にも発現することが証明しえた。さらにTTF-1がコードする甲状腺特異遺伝子(サイログロブリン、TSHリセプター、甲状腺ペルオキシダーゼ)との関連、およびC細胞での役割について検討を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ryohei Katoh: "Thyroid transcription factor-1 (TTF-1) in normal, Hyperplastic, and neoplastic follicular thyroid cells examined by immunohistochemistry and nonradioactive in situ hybridization."Mod Pathol. 13. 570-576 (2000)

  • [文献書誌] Ryohei Katoh: "Expression of thyroid transcription factor-1 (TTF-1) in human C cells and medullary carcinomas."Hum Pathol. 31. 386-393 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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