研究課題/領域番号 |
12670198
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
杉江 茂幸 岐阜大学, 生命科学総合実験センター, 助教授 (60187648)
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研究分担者 |
山田 泰広 岐阜大学, 医学部, 助手 (70313872)
原 明 岐阜大学, 医学部, 助教授 (10242728)
森 秀樹 岐阜大学, 医学部, 教授 (70021433)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 1,4-phenylene diisothiocyanate / Phenylethyl isothiocyanate / benzylisothiocyanate / 膀胱発がん / 肝発がん / マウス / ラット / N-butyl-N-(4-hydroxybutyl)nitrosamine(BBN) |
研究概要 |
イソチオシアネート系物質、1,4-phenylene diisothiocyanate(DITC)の修飾効果をDiethylnitrosamine(DEN)-phenobarbital(PB)誘発ラット肝発癌モデルにおいて検討した。その結果、イニシエーション期、プロモーション期、ポストイニシエーション期共にDITC投与により、肝腫瘍発生抑制を認めた。イニシエーション期に抑制効果をより著明に認められた。しかし、肝前癌性病変であるGST-P陽性巣でも、同様にDITCによる抑制効果を認めた。 DITCの修飾効果をN-butyl-N-(4-hydroxybutyl)nitrosamine(BBN)誘発マウス膀胱発癌モデルにおいて検討した。膀胱腫瘍発生率は、イニシエーション期で有意の抑制効果がが認められた。ポストイニシエーション期では有意差はなく、抑制傾向が認められた。dysplasiaでもイニシエーション期DITC投与による抑制効果を認めた。 BITC等よりも抗酸化性の強いと考えられるDITCを用いた長期実験で、ラット、マウスの別々の臓器モデルを用いたが、発癌性ばかりでなくプロモーション作用も確認できなかった。また、DITCについては、ラット肝発癌、マウス膀胱発癌モデルにおいて抑制作用が見い出された。これは、新規の毒性の少ないイソチオシアネート系物質の可能性を示唆する。 BITC、PEITCについて、ラットBBN誘発膀胱発がんモデルを用い、イニシエーション期ないし、プロモーション期にBITC、PEITCを単独もしくは併用で混餌投与し、長期のin vivoにおける検討を行った。実験を終了し、屠殺剖検した。現在、標本作成中であるが、剖検時、マクロ観察の結果では、BBN誘発膀胱発癌をBITC、PEITC各々単独では膀胱腫瘍が増加し、併用投与では膀胱腫瘍は減少した。
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