研究課題/領域番号 |
12670222
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
鈴木 和男 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 室長 (20192130)
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研究分担者 |
荒谷 康昭 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (30192470)
高橋 啓 東邦大学, 医学部, 助教授 (80216712)
大川原 明子 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 研究員 (30260277)
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キーワード | Myeloperoxidase / 好中球 / MPO欠損遺伝子 / MPO-ANCA / Candida albicans / リコンビナント mMPO / 血管炎発症 / 自己抗体 |
研究概要 |
研究要旨:血管炎に伴い、血中にMPO-ANCAが上昇するモデルマウスの血清中の値、その対応分子MPOの自己抗原としての関与と血管炎の発症との関係について解析する。ヒトと同様にマウスMPO(mMPO)をE.coliに発現させ、リコンビナントmMPO(r mMPO)を精製した。また、native mMPOもマウス腹腔より調整した。Candida albicans-derived substances(CADS)誘導の血管炎をつくるモデルマウスにMPO欠損遺伝子を導入し、血清中のMPO-ANCA値をELISA法により測定した。rmMPOが得られた。そのrmMPOに対する抗体を作成し、mMPO特異的抗体を得た。CADS誘導の冠状動脈血管炎発症に伴う血中MPO-ANCA値の上昇は、MPO-KOマウスにおいて、野生型マウスに比べ低下し、血管炎の頻度も低下した。これらの結果から、CADS誘導によるMPO-ANCA関連血管炎は、MPOが主因となっていることが明らかになった。このことはMPOがMPO-ANCA産生に関与し、さらに血管炎発症を誘導していることを強く示唆している。
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