研究概要 |
1.平成12年度に引き続き、ハイブリドーマ細胞株を用いて、精製レンサ球菌cADPR合成・分解酵素の免疫グロブリンクラス・サブクラスの変化を観察したが、これまでのところ明確な免疫グロブリンクラススイッチは検出できなかった。 2.小児科開業医院における急性咽頭炎からのβ溶血性レンサ球菌(BHS)の分離 (1)1患者から培養した初代培養寒天平板上のBHSコロニーの血清群・血清型はhomogeneousであった。 (2)一般に頻用されている迅速診断キットではA群BHS以外の群は検出できないことを考慮すると,少数ではあるがA群以外のBHSによる咽頭炎が存在する(6.2%)ことに改めて注意する必要がある. (3)コミュニティにおいて棲息するA群BHSは,常にダイナミックに入れ替わっている. (4)この研究によって,全国感染症サーベイランスでは把握しきれない部分,則ち,BHSの生態と感染実態を観察することができた.
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