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2000 年度 実績報告書

化学物質の卵巣毒性-不妊患者における化学物質曝露歴の調査と実験的検討-

研究課題

研究課題/領域番号 12670353
研究機関名古屋大学

研究代表者

上島 通浩  名古屋大学, 医学部, 講師 (80281070)

研究分担者 柴田 英治  名古屋大学, 医学部, 助教授 (90206128)
山田 哲也  名古屋大学, 医学部, 助手 (90303635)
市原 学  名古屋大学, 医学部, 助教授 (90252238)
竹内 康浩  名古屋大学, 医学部, 教授 (90022805)
キーワード不妊 / 卵巣 / 生殖毒性 / 性周期 / 化学物質 / 放射線 / 有機溶剤
研究概要

1.不妊患者の職業歴の問診
名古屋市内及び周辺の3カ所の産婦人科病院不妊外来を受診した女性301人に対し、自記式質問票により職業歴を調査した。このうち41人(13.6%)が化学物質または放射線に曝露する職歴を有していた。この41人中、27人は化学物質に、9人は放射線に、5人は両者に曝露しており、化学物質の種類は有機溶剤(ガソリンを含む)が26人と目立ち、鉛など重金属に5人が曝露していた。
2.ラットを用いた吸入曝露実験
40匹のWistar系非妊娠雌ラットを4群に分け、卵巣毒性が疑われ、フロン代替品として使用量が急増している1-ブロモプロパンを0ppm、200ppm、400ppm、800ppmの濃度段階別に一日8時間、週7日、12週間曝露した。性周期を調べるために腟スメアを毎日採取した。800ppm群は衰弱が著明であったため7週で曝露を中止し断頭・解剖した。他の群は12週間曝露し、性周期を揃えて発情休止期第1日に断頭・解剖した。体重の増加は800ppm群では有意に抑制されたが、200、400ppm群では対照群に比して有意差はなかった。卵巣・子宮重量は800ppm群で絶対重量・相対重量ともに減少していたが、200、400ppm群ではこれらの有意な変化は認められなかった。性周期については、800ppm群で曝露第4-6週頃から不規則となり、第7-9週には全てのラットで不規則となるかまたは停止した。400ppm群では曝露第7-9週頃から不規則となるラットが有意に増加した。200ppm群では性周期への有意な影響はみられなかった。すなわち濃度依存的に性周期への影響が認められた。血漿中のLH,FSHでは有意な差は認められなかった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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