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2000 年度 実績報告書

脳内カテコールアミンに対するアセトアルデヒドの影響

研究課題

研究課題/領域番号 12670396
研究機関香川医科大学

研究代表者

井尻 巖  香川医科大学, 医学部, 教授 (90113183)

研究分担者 木下 博之  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00284357)
菱田 繁  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10068463)
飴野 清  香川医科大学, 医学部, 助教授 (50019626)
キーワードエタノール / アセトアルデヒド / シアナマイド / 脳内エピネフリン / 脳内ノルエピネフリン / 脳内ドーパミン
研究概要

アセトアルデヒド(AcH)のエピネフリン(EP),ノルエピネフリン(NE)及びドーパミン(DA)等の脳内アミンに対する影響を検討した。ラットをシアナマイド(CY)で前処理後に,エタノール(EtOH)2g/kg又は4g/kgを投与して,60分後に脳を摘出し,小脳,延髄十橋,中脳,大脳皮質,視床及び視床下部の6つの部位に分けて採取し,脳内アミンの測定はカテコールアミン自動分析装置と今回申請した電気化学検出器クロケームを接続した高速液体クロマトグラムで行った。
血中AcH濃度は,CY前処理(以下CY+EtOH群)により濃度依存性に増加した。EtOHとCY単独投与では生食を投与したコントロール群とほぼ同様で,各部位とも脳内アミンには変化は認められなかった。脳内のEP濃度は血中AcHの上昇によっても有意な変動が認められなかった。これに対し,DA濃度はCY+EtOH群において,各部位で上昇傾向を示したが,視床では有意に低下した。一方,NE濃度はほとんどの部位において低下し,特に延髄十橋,視床,視床下部では著しく,コントロール群に比べ40〜50%の低下がみられた。この結果,AcHは脳内で特にNEに影響を及ぼし,EtOH摂取後にみられる酩酊症状(特にアルデヒド脱水素酵素の欠損者)に関与している可能性が示唆された。
今回の方法では,血中AcH濃度が高濃度になり,これらが循環系に影響して,これが脳内アミンの変動をもたらしている可能性もあり,これらを排除するため,マイクロダイアリーシス法により,特定部位をAcH又はEtOH溶液でかん流して脳内アミンの変動を検討する目的で,マイクロダイアリーシスの手法を会得するための予備実験を現在施行している。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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