研究課題/領域番号 |
12670473
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
白鳥 義宗 岐阜大学, 医学部, 助手 (20313877)
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研究分担者 |
四童子 好広 県立長崎シーボルト大学, 看護栄養学部, 教授 (00111518)
岡野 幸雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (10177066)
森脇 久隆 岐阜大学, 医学部, 教授 (50174470)
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キーワード | レチノイド / 肝癌 / 化学予防 / クローン除去 / 核内受容体 / アポトーシス / ユビキチン化 / インターフェロン |
研究概要 |
我々はレチノイドによる肝発癌抑制をテーマとして、研究を進めてきている。その作用機序をさらに明らかにするために、分化誘導とアポトーシス誘導機序の検討ならびにそれに関連する核内受容体のユビキチン化について研究を進めている。本年度の重要な成績は、以下の通りである。 1)この非環式レチノイドは、単一の核内受容体にリガンドとして結合するのではなく、かなり広範囲の核内受容体と結合することが明らかとなった。この核内受容体は細胞特異性があり、そのレチノイドとの反応性にも細胞により違いが認められた。これは分化誘導やアポトーシス誘導機序を考える上でも、今後の薬剤デザイン上も重要と考えられた。2)関連する核内受容体のひとつであるレチノイドXレセプターがユビキチン化されていることが明らかになった。3)分化誘導された肝癌細胞では、次第にカスパーゼの活性化が起こり、アポトーシスが認められるようになる。これはカスパーゼの選択的な阻害剤により抑制されることが明らかになった。4)非環式レチノイドとインターフェロン(IFN)-βを加えることにより相乗的にアポトーシスの誘導を高めることが出来る。この時、非環式レチノイドによりIFN受容体の膜表面への表出、細胞内シグナルであるSTAT1の量ならびにその活性、さらに下流にある2,5AS活性を上昇させることを認めた。 これらの知見は、アポトーシスからすり抜けた癌細胞を再度分化させてアポトーシスに導くという発癌予防の戦略を考えていく上で極めて重要と思われる。
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