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2001 年度 実績報告書

肝細胞癌におけるアポトーシス阻害蛋白に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12670478
研究機関三重大学

研究代表者

白木 克哉  三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (90263003)

研究分担者 伊藤 正明  三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (00223181)
キーワードアポトーシス / 肝癌
研究概要

本年度までに研究計画に従い以下の結果を得た。
(1)Survivinの発現の確認。
培養肝癌細胞ではすべての培養株においてsurvivin mRNAの発現を認めた。またsurvivin蛋白も発現していた。組織での発現も今回作成した特異抗体にて検討した。非癌部ではほとんど発現がみられないものの癌部では肝癌では70%に発現を認めた。癌部での発現は細胞質、核両方で発現がみられた。Survivinの発現は、主に細胞増殖能と相関を認めたが、アポトーシスとの有意な相関はみられなかった。これらの所見は、肝癌のみならず大腸癌細胞、胆管細胞でも確認できた。
(2)Survivin蛋白の機能。
Survivinの過剰発現にて、細胞はややアポトーシス耐性になったが、それよりむしろ細胞周期が回転した。また、その機能としてsurvivinはcdk4と特異的に結合し、p21およびp16をreleaseすることが判明した。そのため、G1期からS期にすすむと考えられた。また癌細胞におけるsurvivin強制発現にて細胞周期の回転の増加の結果を得た。またRb蛋白の燐酸化の所見を得ることができた。
(3)in vivoでの検討。
また、肝再生モデルにおいてmouse survivinの発現を経時的に検討した。70%肝切モデルおよび四塩化炭素投与モデルにおいてmouse survivinの発現をmRNAおよび蛋白レベルで検討すると36時間から48時間において発現のピークを認めた。さらに、正常マウス肝細胞においてsurvivinを過剰発現させると癌細胞と同様に細胞周期が回転した。以上の結果より、survivinは細胞増殖に重要であると考えられた。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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