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2000 年度 実績報告書

肝細胞癌に対するα-fetoprotein(AFP)ワクチン療法の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 12670501
研究機関長崎大学

研究代表者

石井 伸子  長崎大学, 保健管理センター, 教授 (20088868)

研究分担者 中田 恵輔  長崎大学, 医学部, 助教授 (40217740)
中尾 一彦  長崎大学, 保健管理センター, 講師 (00264218)
キーワード肝細胞癌 / DNAワクチン療法 / Cell-basedワクチン療法 / α-fetoprotein / 樹状細胞
研究概要

肝細胞癌の予後は診断、治療の進歩により改善されつつあるが、進行肝細胞癌に対する有効な治療法はいまだ確立されておらず、新たな治療法の開発が待たれている。近年、分子生物学的手法を用いた癌ワクチン療法の開発が急速に進んでいる。その中でも腫瘍抗原遺伝子を用いたDNAワクチン療法と腫瘍抗原遺伝子を導入した樹状細胞を用いたCell-basedワクチン療法は将来性のある治療法として期待されている。我々は、肝細胞癌特異抗原であるα-fetoprotein(AFP)を用いた癌ワクチン療法が肝細胞癌に対して有効であるか明らかにする目的で、本研究を行っている。まず、マウスAFP遺伝子を発現させるためのベクターとしてプラスミド発現ベクターpCMAFPとアデノウイルス発現ベクターAdAFPを作製した。これらのベクターをHeLa細胞に導入し、AFPの発現をwestern blottingで確認したところ、導入した遺伝子量に応じた発現がみられた。pCMAFPはDNAワクチン療法へ、AdAFPは樹状細胞に導入後Cell-basedワクチン療法に用いる予定である。MH134マウス肝癌細胞株を用いたDNAワクチン療法の予備実験において、pCMAFPのDNA100μgを筋肉注射しMH134細胞をマウスに接種後、腫瘍の増殖を検討したが予想した程の腫瘍増殖阻止効果は得られなかった。しかし、MCSF並びにGMCSFプラスミドをpCMAFPと同時に筋肉注射するとMH134細胞の増殖は抑制された。pCMAFP単独で腫瘍増殖阻止効果がみられなかった原因として、用いたMH134細胞のα-fetoprotein(AFP)産生量がwestern blottingで検出できず、RT-PCRのみで検出されるレベルであったためと考えられた。現在、western blottingで十分量のα-fetoprotein(AFP)産生が確認されたHepal-6細胞を用いて実験を行っている。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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