研究課題/領域番号 |
12670521
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 寿仁 東京女子医科大学, 医学部・内科, 講師 (50246609)
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研究分担者 |
福嶋 康之 東京大学, 医学部・内科, 医員
高橋 春樹 東京女子医科大学, 医学部・内科, 助手 (00246612)
大塚 洋子 東京女子医科大学, 医学部・内科, 助手 (20307606)
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キーワード | プロトンポンプ / βサブユニット / GST融合蛋白質 |
研究概要 |
プロトンポンプH^+K^+ATPaseはα、βサブユニットからなる2量体でありβサブユニットはプロトンポンプの細胞内局在を決定する役割を果たすと考えられている。βサブユニットのN末端から30数アミノ酸までの細胞内に存在する部分に結合する未知蛋白質の同定を目的として、N末端から30数アミノ酸部分に対応するペプチドを合成した。合成した蛋白をアフィゲルビーズに付着させてカラムを作成した。カラムにラット胃粘膜ライセートをアプライし、付着したライセート中の蛋白を溶出し電気泳動で同定した。今後の予定としては泳動で得たゲルのバンドを切り出して蛋白のペプチドシークエンスを行いアミノ酸配列を同定する。その後すでに作成したβサブユニットの細胞内部分を含んだGST融合蛋白質を用いてクローニングし発現ベクターをλgt11でcDNAを作成する。GST融合蛋白をプローブとして発現クローニングを行った後に泳動で得て同定される蛋白質の機能を解析するため、抗体による免疫染色、免疫沈降法などを用いて壁細胞での局在を明らかにした上でCHO細胞などの培養細胞系のcDNAを導入発現させ機能を検討する。胃酸分泌のための刺激の無い状態での休止期のプロトンポンプを細胞内に固定する機構、刺激時にその固定を解除するメカニズムに関与する蛋白質を胃粘膜ライセートから同定することを期待している。現在使用されているプロトンポンプ阻害薬剤数種類において薬効の差異が報告されるようになった。休止状態のプロトンポンプに対する感受性に着目した報告もありβサブユニットとの相互作用を有する蛋白質の機能の解析は重要と思われる。
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