研究課題/領域番号 |
12670523
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
春田 郁子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80221513)
|
研究分担者 |
宮崎 徹 The Basel institute for immunology(〜2000, 6)Center for Immunology, The Univ・ of Tezas(2000・ 7〜), member Associate Professor
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2003
|
キーワード | apoptosis / macrophages / AIM(apoptosis inhibitor expressed by macrophages) / 劇症肝炎 / granuloma |
研究概要 |
炎症の場での標的細胞と浸潤細胞のアポトーシスの調節のバランスは炎症の開始起点とその進行に重要な役割を果している。AIMはSRCR(scavenger receptor cystein rich domain superfamily)に属する蛋白で、マクロファージ(mφ)より分泌されるアポトーシス抑制物質である。AIMの作用は、胸腺内でT細胞の分化の際のアポトーシスに関与する他、どのような機能を有するのか不明であった。我々は(1)マウスP.acnes→LPS誘発実験肝炎で肝臓mφ/Kupffer(KC)細胞でAIMのmRNAの発現が増強されることを示した。この実験肝炎モデルにおいてAIMはm中の貧食能をin vivoで増強させるという新しい機能を見い出した。また、AIMのmφに対する貪食能増強効果はマウスの腹腔内mφあるいは培養マウスmφ細胞株RAW264を用いたin vitroの実験においても認められることを見い出した。共同実験者の宮崎らは(2)AIMがBリンパ球のgrowth inhibitionに関与していること(3)C.parivumを用いて肝にgranulomaを形成する際AIMはT細胞とNKT細胞のapoptosisを抑制することを明らかにした。次いで我々は、ヒトで激症肝炎を起こし得る疾患として原発性胆汁性肝硬変症(PBC)に注目し検討を行った。PBCの主病変部は肝内細胆管である。この細胆管周囲に浸潤しているCD68陽性単核球に注目しin situ hybridizationを行ったところ、同部位でAIMのmRNAの発現が増強していることがとらえられた。PBCにおいてもAIMが病態形成に関与している可能性がありAIMは標的臓器により種々の生理活性を有する可能性が考えられる。
|