研究概要 |
1.大学内の倫理委員会の承認後、書面にて血液および内視鏡下の胃粘膜生検組織についての検体提供の同意書を取り検討を開始した。 2.血中レプチン濃度および血中CCK濃度をradioimmunoassay法を用いて測定した 3.胃粘膜生検組織について24時間ホルマリン固定後、パラフィン包埋し、50倍希釈ウサギポリクローナル抗レプチン抗体(A-20,Santa Cruz Biotechnology, California, USA)を室温にて1時間インキュベートした。100倍希釈のavidine-biotin複合体とdiaminobenzidineにて免疫染色を行った。染色強度を、陰性0から強陽性4までの5段階でスコア化した。 4.血中レプチン濃度:機能性ディスペプシア患者群と正常対照群の血中レプチン濃度については両群間に有意な差異は認めなかった。 5.血中CCK濃度:機能性ディスペプシア患者群と正常対照群の血中CCK濃度については両群間に有意な差異は認めなかった。 6.レプチン免疫染色:体部胃腺上皮に陽性細胞を認め、特に胃腺の下部1/2に高頻度に陽性細胞を認めた。 7.機能件ディスペプシア患者群と正常対慣群間には、レプチンの染色強度に有意差はなかった. 8.ヘリコバクターピロリ陽性群と陰性群間には、レプチンの染色強度に有意差はなかった。 9.高年齢(70歳以上)群と非高年齢(70歳未満)群間には、レプチンの染色強度に有意差はなかった。 10.高body mass index(23以上)群と非高body mass index(23未満)群間には、レプチンの染色強度に有意差はなかった。 11.今後胃粘膜レプチンmRNA量および十二指腸粘膜CCK mRNA量について検討する必要がある。
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