研究課題/領域番号 |
12670552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉澤 靖之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20174914)
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研究分担者 |
稲瀬 直彦 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 講師 (60262185)
三宅 修司 東京医科歯科大学, 保健管理センター, 助教授 (50239365)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 慢性鳥飼病 / 潜在性発症型 / 再燃症状軽減型 / 特発症肺線維症 / 抗原添加末梢血リンパ球増殖試験 / 特異抗体 / 蜂巣肺 / インターロイキン10 / genetic background / Interleukin 10 |
研究概要 |
慢性過敏性肺炎は潜在性発症型と再燃症状軽減型に亜分類するのが妥当であるとする論文がAm Asthma Allergy Immunologyに受理された。再燃症状軽減型は多数の鳩を飼育している事が多く、特異抗体陽性は87%、抗原添加末梢血リンパ球増殖試験は93%に陽性、BAL所見ではTリンパ球の増加を認め、HRCTでは小葉中心性小粒状影を40%に認めた。これらの所見は急性過敏性肺炎に類似していた。一方潜在性発症型は少数の小鳥を室内で飼育している事が多く、ばち指を53%に認め、特異抗体の陽性率は35%であり、残り65%は陰性であった。しかし抗原添加末梢血リンパ球増殖試験は94%に陽性であった。BAL所見ではリンパ球は正常から軽度増加であり、HRCTでは蜂巣肺を88%に認め、小葉中心性小粒状影は12%にしか認められなかった。病理組織像でも12例中8例はUIPのパターンを呈しており、臨床病理像は特発性肺線維症と同様であった。 また、直接の抗原曝露を回避しても肺の線維化が進行するメカニズムについては、間接曝露や肺内に抗原が長期的に存在するとの仮説で解析中である。同時に肺線維をきたす生体側の遺伝子背景についても検討している。 また急性過敏性肺炎と抗原曝露非発症者との比較では、抗原添加後の末梢血リンパ球のmRNA発現がIL-10で顕著な差がみられ、発症あるいは非発症のキーサイトカインはIL-10である所見を得ている。
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