研究課題/領域番号 |
12670629
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
伊東 秀文 関西医科大学, 医学部, 助教授 (20250061)
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研究分担者 |
伊藤 誠二 関西医科大学, 医学部, 教授 (80201325)
西澤 幹雄 関西医科大学, 医学部, 講師 (40192687)
日下 博文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70250066)
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キーワード | superoxide dismutase / nitric oxide synthese / transgenic mouse / knockout mouse / amyotrophic lateral sclerosis / Parkinson |
研究概要 |
平成12〜13年度科学研究費補助金の助成により、我々は筋萎縮性側索硬化症・パーキンソン病の細胞変性におけるiNOS関与の解明を試みた。パーキンソン病に関しては申請時の当初計画は、遺伝子工学技術により作成されたiNOS knockout mouseに対してMPTPを投与し、黒質の神経細胞脱落の程度を病理学的にコントロール群と比較検索するというものであった。我々の予測通りiNOS knockout mouseではコントロール群に比し細胞脱落の程度は有意に抑制されており、パーキンソン病の細胞脱落におけるiNOSの関与が示唆されたが、全く同様の手法を用い、同様の結果がColumbia大学のグループから我々に先んじて報告された。そこで我々はparkin遺伝子exon6-7の欠失を認めた若年性パーキンソニズムの世界初の剖検例において、iNOSを含む種々の細胞構成蛋白に対する免疫組織化学的検討を行い、日本神経病理学会総会で報告した。一方筋萎縮性側索硬化症に関しては、SOD1 transgenic mouseとiNOS knockout mouseの交配を行い、SOD1 Tg //iNOS-/-,SOD1 Tg//iNOS-/W,SOD1 Tg//iNOS W/Wの3 genotypeのstrainを作成することに成功した。iNOSのgenotypeの同定には、当初Northern blot analysisを予定していたが、PCR法により解析が可能であることを確認した。これら3群のmouseの運動機能、生存期間には差が見られ、病理学的検索にても細胞変性の程度や細胞構成蛋白の分布に差が見られた。現在これらのデータに関する統計処理を行っており、結果のとりまとめに入っている。
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