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2000 年度 実績報告書

心筋K^+チャネルの遺伝子の多様性と薬物過剩反応

研究課題

研究課題/領域番号 12670656
研究機関名古屋大学

研究代表者

神谷 香一郎  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (50194973)

研究分担者 児玉 逸雄  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
キーワードQT延長症候群 / 不整脈死 / 突然死 / カリウムチャネル
研究概要

疾患の治療の目的で薬物を服用したために、心電図QT時間が著明に延長して不整脈から突然死をまねくことがある。これら薬物感受性のQT延長症候群がどのような薬剤によってもたらされるかについては、臨床的に多くの薬剤が原因になることが判明している。一方、薬物の作用点である心筋Kチャネル自身の異常特に遺伝子異常については、数年来世界各国で追及されているにもかかわらず今だほとんど発見されていない。これまでに報告のあった機能異常を示す変異Kチャネルは、その殆ど全てが薬物に対して感受性が低下していた。現在、薬物感受性不整脈をの原因として報告されている変異Kチャネル遺伝子については、terfenadine感受性の変異HERG遺伝子、clarithromycin感受性の変異MiRP遺伝子の二つのみである。本研究は、我々が独自に発見した心不全治療薬vesnarinone感受性の変異Kチャネル遺伝子を手がかりに、薬物誘発性の心室頻拍の病態を遺伝子レベルで解析しようとする先駆的研究である
本年度の成果としては、1)薬物結合部位として可能性の高いアミノ酸塩基を変異させたHERG遺伝子を数多く作成し、2)それらを利用していくつかの薬物について実際に薬物結合部位を想定したことである。具体的には、HERGチャネルのチャンネル内の内腔を形成するドメインS6とポア領域のアミノ酸を一つづつAlaに置換した変異遺伝子を作成し、それらをアフリカツメガエル卵母細胞に発現させで得たイオン電流に対する心不全治療薬vesnarinoneの作用を検討した。その結果、6箇所の結合部位を推定し、現在科学雑誌に投稿中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kamiya K,Nishiyama A,Yasui K,Hojo M,Sanguinetti MC,Kodama I.: "Acute and chronic effects of amiodarone on the two components of cardiac delayed rectifier K^+ currents."Circulation.. (in press).

  • [文献書誌] Yasui K,Kada K,Hojo M,Lee J-K,Kamiya K,Toyama J,Tobias O,Kodama I.: "Cell-to-cell interaction prevents cell death in cultured neonatal rat ventricular myocytes."Cardiovascular Research. 48. 68-76 (2000)

  • [文献書誌] Tsuji Y,Tobias O,Kamiya K,Yasui K,Liu W,Lu Z,Kdoama I.: "Pacing-induced heart failure causes a reduction of delayed rectifier potassium currents along with decreases in calcium and transient outward currents in rabbit ventricle."Cardiovascular Research. 48. 300-309 (2000)

  • [文献書誌] 神谷香一郎: "「不整脈と遺伝子異常」特集「循環器病最近の進歩」"現代医学. 48. 151-157 (2000)

  • [文献書誌] 神谷香一郎: "心不全治療薬における抗不整脈第III群作用"Japanese Journal of Electrocardiology. suppl2 . 16-31 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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