研究課題/領域番号 |
12670669
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
豊福 利彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60322179)
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研究分担者 |
西田 昌司 神戸女学院大学, 人間科学部人間科学科, 教授 (40283783)
大津 欣也 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20294051)
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キーワード | connexin43 / Gap junctional Protein / Ca伝幡 / パッチ・クランプ法 / 不全心 / c-Src / ZO-1 |
研究概要 |
心臓においては刺激伝導系細胞はconnexin40を発現し心筋細胞のconnexin43とは一方向のイオン電流しか流れないことにより、刺激伝播の一方向性が保たれている。このconnexinにより構成されたGap junctional Protein(GJP)を介する細胞間相互作用は心筋や平滑筋のような電気的興奮性細胞ではその電気的同期性を決定するために重要であり、さらに細胞間の物質移動の制御にも関与している。すなわちこの蛋白質の機能を調節することにより、刺激伝播の不均一性による伝導障害及び細胞障害因子の健常領域への伝播が抑制できると我々は考えている。我々はGJPの機能解析のためCa伝幡とパッチ・クランプ法による細胞間コンダクタンスの測定と合わせて検討することによりConnexinの蛋白構造と機能の関連を分子生物学的手法により解明しつつある。 Connexinの連絡孔形成に関与するアミノ酸の同定 アミノ酸配列のうち特定のアミノ酸を部位特異的変異を加え、この変異体を哺乳動物細胞に導入し、これら制御部位の同定を行った結果、細胞外ループに存在するシステイン残基が重要であることが判明した。 不全心に見いだされたGJPの機能異常の機構解明 Connexin43が細胞内膜裏打ち蛋白質であるZO-1と結合し、その局在を調節していることを発見したが、最近、我々は不全心においてConnexin43の燐酸化異常とその局在の異常を見いだした。この異常が細胞内のc-Src活性の増加を伴うことより、Connexin43の局在における関与を検討した結果、c-SrcがConnexin43を燐酸化することによりZO-1との結合を解離することを見いだした。
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